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2024.12.23
紙・段ボール関連分野

シングルフェーサーとは何か?~役割や弊社でできることを紹介~

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今回は、営業第2グループが担当させていただきます。
前回は、スリッタースコアラーについてご紹介いたしました。今回のコラムは、段ボールシート製造機械の「シングルフェーサー」について役割や弊社の関わりについて説明します。

・目次

1.シングルフェーサーとは
2.シングルフェーサーの仕組み・役割・特徴
3.中川商会としての関わり
4.まとめ

1.シングルフェーサーとは

シングルフェーサー(Single facer)は、段ボール製造の工程で、平らな紙(ライナー)と波状の紙(フルート)を接着させ、片面段ボールを作る機械です。片面段ボールはその後、他のライナーと接着され、最終的に段ボールシートとなります。その際に使用される接着剤(糊)は弊社で取り扱っております。接着剤(糊)に関しては過去のコラムで詳しくご紹介しております。ご興味がある場合は、是非ご覧になってください。

 

2.シングルフェーサーの仕組み・役割・特徴

①紙の供給

ライナー紙とフルート紙がそれぞれの供給ロールから引き出されます。原紙の切り替えの際にはスプライシングが行われます。

②フルートの成形

フルート紙は加熱され、波形に成形されます。この波形は段ボールの強度を決定する重要な要素です。

成形されるフルート紙としては以下のものがあります。

フルートの種類

シングルフェーサーは、製造する段ボールの用途に応じて、さまざまな種類のフルートを成形することができます。フルートの種類には、Aフルート、Bフルート、Cフルートなどがあり、それぞれ異なる特性を持っています。

・Aフルート:5㎜厚。一般的な段ボールの厚さで、クッション性が高く、壊れやすい商品や重い商品に適しています。
・Bフルート:3㎜厚。Aフルートよりも薄く、小型の荷物を発送する際等に多く使用されます。
・Cフルート:4㎜厚。Aフルートよりもわずかに薄いですが、フルートの密度が高く、強度に優れています。
・Eフルート:1.5㎜厚。非常に薄く、軽量な商品や小型の商品に適しています。高精度な印刷が可能です。
・Fフルート:0.6㎜厚。段目が細かく、平骨度が高いので精密なフレキソ印刷に向いています。
・Gフルート:0.5㎜厚。一番薄いフルートになります。

中芯の種類にも様々あり、主に以下のものがあります。

中芯の種類

段ボールの中芯とは、段ボールを横から見たときに、2枚のライナー紙に挟まれた波状の部分です。
中芯は使用される紙の強度によって種類分けされます。強度が高いほど重量も増すため、中芯の種類はg数で表されることが一般的です。

<中芯 種類>
・120g
・160g
・180g
・180g強化
・200g強化

180gと200gの強化とありますが、薬剤で中芯を硬く強化した強化芯であることを意味します。

③ライナー紙との接着

成形されたフルートに接着剤が塗布され、ライナー紙と接着されます。

成形されるライナー紙としては以下のものがあります。

ライナーの種類

段ボールの表・裏ライナーは、5種類が使われております。各ライナーの特徴をご紹介させていただきます。

・C5:古紙含有率90%以上。1平米あたりの重量160g。古紙含有率が高く軽量物の梱包に向いています。
・C6:古紙含有率90%以上。1平米あたりの重量200g。C5より強度が強くなりますが、最近は需要が減りK5で代用されています。
・K5:古紙含有率50%以上。1平米あたりの重量170~180g。C5、C6よりも古紙含有率が低く、強度が高い。小さく壊れやすい物の梱包に向いており、印刷も綺麗な仕上がりとなります。
・K6:古紙含有率50%以上。1平米あたりの重量210g。強度を必要とされている箱に使用されています。荷物を積み上げた時にも天面(蓋)が潰れにくく、特殊形状の梱包に向いています。
・K7:古紙含有率50%以上。1平米あたりの重量280g。輸出用や重量のあるものに使用されており、オーダーで作られることが多いです。

 

 

3.中川商会としての関わり

①糊

ライナー紙と中芯の紙を貼り合わせる為に糊を用います。装置、原材料の準備から糊の処方の作成まで中川商会が行っております。
コーンスターチ等の澱粉、苛性ソーダ、水、硼砂等をお客様ごとに適切な処方をくみ、貼合できるよう活動しております。
製糊に関わる全ての商材を扱っておりますので、お困りごとがある場合は、是非お問い合わせください。

②テイクアップベルト

テイクアップベルトは、段ボールシートの製造過程で使用され、特にシートの搬送やテンション調整に関与します。
搬送:段ボールシートを製造ライン上でスムーズに移動させるために使用されます。
テンション調整:シートの張力を適切に保つことで、シートの品質を維持し、製造中のシートの破損や歪みを防ぎます。
弊社ではテイクアップベルトの選定から販売まで行っております。是非一度お問い合わせください。

③両面テープ

スプライシング用両面テープとは、段ボールシートの製造時、ロット替えの際に旧紙と新紙を繋ぎ合わせるための両面テープになります。
シングルフェーサーでも紙の供給時、原紙切替の際に使用されます。
その中でもアルミ両面テープがよく使用されます。
テープの基材は、継手の箇所を金属探知機を用いて排出させる目的で、他の金属と比較し安価で加工がしやすいことから基材にアルミを採用しております。
弊社では複数メーカーのアルミ両面テープを取り扱っております。一般ライナー、撥水ライナー、厚物ライナー等、生産されるシートに合わせてテープの選定いたします。
お客様それぞれの機械特性等で使用できるテープも様々です。弊社ではライナーの種類や季節ごと(夏季・冬季)で使用するテープの種類・幅を変更する等、生産性向上に向けた提案を行います。

 

4.まとめ

今回のコラムではシングルフェーサーの役割と弊社の関わりについてご紹介しました。ご紹介した内容や取扱商材はごく一部です。生産性向上や使用資材の見直し、ご不明点・ご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせの際は弊社HP「お問合せフォーム」または下記連絡先までご連絡お待ちしております。

お問い合わせ先:営業第2グループ 担当:服部勇也
TEL:052-201-2471
FAX:052-201-2476
最後までお読みいただき、誠に有難うございました。