平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今回は段ボール工場の排水についての説明と弊社の関わりについてご紹介させていただきます。
目次
排水処理はなぜ必要なのかについてご説明させていただきます。
どんな業種の工場でも同じですが、生産すれば必然的に工場排水がうまれます。通常、工場排水はそのまま海や川には流すことができません。
そのまま排水すれば環境破壊にもつながりますし、法律でも基準が定められています。
工場から排出される廃水を川や海に返すことができるレベルまできれいにする為に排水処理は必要となります。
また、2015年に始まったSDGs項目の中にも排水処理に関係するものがいくつも存在します。
目標6「安全な水とトイレを世界中に」
6.3 2030年までに、汚染を減らし、投棄をなくし、有害な化学物質や危険物の放出を最小化し、未処理の排水の割合を半減させ 、再生利用と安全な再利用を世界中で大幅に増やすことによって、水質を改善する。
目標12「つくる責任つかう責任」
目標14「海の豊かさを守ろう」
このように昨今重要視されているSDGsの観点からも有害物質、環境負荷の削減につながる排水処理はとても重要だといえます。
排水処理には1次処理と2次処理が存在します。
1次処理は排水の水中に漂っている汚れと水を薬品での凝集や機械による沈殿・浮上を利用して分離させ、目に見える汚れを取り除く処理となります。
2次処理は微生物の力で目に見えない水の汚れを取り除き、きれいな水にする処理となります。
今回は1次処理について詳しく説明させていただきます。
1.凝集
薬品を使用して水の中の汚れを凝集する工程となります。
一般的に使用される凝集剤としてPACや硫酸バンド、塩鉄やポリ鉄があります。
上記薬品は全て金属イオン含有凝集剤となっており、PACや硫酸バンドはアルミ系、塩鉄やポリ鉄は鉄系となります。
上記金属イオンを含んだ薬品を添加することで、汚れ成分を集めて、その後、より粘度が高い高分子凝集剤を添加することで、汚れを沈殿させます。
2.沈殿・浮上
凝集した汚れを沈殿または浮上させる工程です。
沈殿させる場合は基本的に静置させるという方法になります。
浮上させる場合は特殊な装置が必要で、弊社で紹介できるものは加圧浮上装置を使用する方法となります。
簡単にご紹介すると、空気を含んだ水をタンクの底に加えて、気泡を使用して汚れの塊を水の表面へ上昇させるものとなります。
3.脱水
水から取り出した汚泥を脱水機を使用して脱水する工程となります。
脱水する理由としては、水から取り出した汚泥は水分を多く含んでいるので、そのまま産業廃棄物として処理すると費用が高くなってしまうからです。
脱水機としてはいくつか種類が御座いますので、説明させていただきます。
弊社としては含水率が低く、費用効果が高いフィルタープレス式を取り扱っております。
⑴フィルタープレス型汚泥脱水機
ろ布を張った多数のろ板に汚泥を圧入し、強い圧力を加えて脱水する方式です。ろ板の間に形成されたろ室へ汚泥を送り込み、加圧ポンプによって水分を強制的に押し出す構造となっています。
メリット
Ⅰ 他の方式に比べ、高圧力で水分を強制的に押し出すため、高い脱水率を実現できる。
含水率の低さが処分費の大幅削減につながるため、費用効果が高くなる。
Ⅱ ケーキ形状が規則的な板状となるため取り扱いがしやすい。
デメリット
Ⅰ 人手がかかる。
フィルタープレスで絞った後の汚泥は、ろ板とろ板の間でろ布に張り付いている状態となっています。
この汚泥をろ布から引きはがし、かきとる作業を作業者が行うことになります。
Ⅱ ろ布が目詰まりすると処理が止まってしまう。
目詰まりすると汚泥と水の流れが止まってしまいます。
解決策としてはろ布を交換することしか方法がなく、時間と労力が必要となります。
⑵スクリュープレス型汚泥脱水機
円筒状のスクリーンと内部のスクリューによって汚泥を搬送しながら、段階的に圧力を加えて脱水を行います。スクリーンの隙間から水分を排出し、スクリュー先端に向かうにつれて圧搾力が増していく構造が特徴です。
メリット
Ⅰ 目詰まりが起こりにくく、安定運転が可能。
スクリーンとスクリューの間で汚泥が常に入れ替わりながら搬送されるため、汚泥が同じ場所に滞留しにくく、
スクリーン表面にスライム層が形成されにくい構造になっています。
長時間運転しても性能低下が少なくなります。
Ⅱ 連続運転と自動化に適しており、運用の手間が少ない。
スクリュープレス型は汚泥投入から脱水ケーキ排出までを一連の流れで処理できるため、連続運転に適しており、自動化とも相性が良いです。
デメリット
Ⅰ 含水率はフィルタープレス型に及ばない。
構造上、大きな圧力をかけて水分を押し出す方式ではないため、含水率がフィルタープレスに比べて高くなります。
そのため、フィルタープレスに比べて費用効果が低くなります。
Ⅱ 凝集状態の影響を受けやすい。
スクリュープレス型は凝集したフロックがある程度の形を保っていることを前提に脱水する構造のため、凝集剤の配合や汚泥のpHが不安定な現場では性能にばらつきが出ることがあります。
⑶ベルトプレス型汚泥脱水機
2枚のフィルターベルトの間に汚泥を挟み込み、搬送しながら段階的に圧力を加えて脱水を行う方式です。
メリット
Ⅰ 大量処理に強く、性能が安定する。
広い濾過面積と長い脱水ゾーンにより、一度に多くの汚泥を流しても性能が安定しやすく、処理量を優先した運用に向いています。
デメリット
Ⅰ 洗浄水量が多く、コストがかかる。
ベルトの透水性を維持するため、高圧のノズルを用いて常に洗浄を行う必要があります。そのため、水使用量は他方式に比べて多く、水道代または再利用水の運用管理がランニングコストに影響します。
Ⅱ 含水率はフィルタープレス型に及ばない。
スクリュープレスと同様、フィルタープレスと比べると含水率が高くなります。
中川商会として上記排水設備自体から凝集剤のような薬品まで多くのものを取り扱っております。
今回はその中でもろ布の洗浄についてご紹介させていただきます。
フィルタープレス式ではろ布が目詰まりすると処理が止まってしまいます。
その為、ろ布の交換が必要だとご説明させていただきましたが、もう一つ「洗浄」という方法があります。
汚れがたまってきたろ布を洗浄することで、ろ布を再利用することができます。
ろ布を再利用するメリットとしては、コストが少なく済むということです。
新品を購入するよりも半分程度の価格で洗浄することができます。
洗浄することによって価格メリットが出るのか、何回洗浄できるのかはお客様の機械の種類やろ布の状態によって変わってきますので、一度ご相談頂ければと思います。
段ボール工場の排水処理は、生産していく上でとても大切な事柄になります。
中川商会では、排水処理に関わる薬品やろ布、設備等様々なものをご提案させて頂くことが可能です。
お問い合わせの際は弊社HP「お問合せフォーム」または下記連絡先までご連絡お待ちしております。
お問い合わせ先:営業第2グループ 担当:服部 勇也
TEL:052-201-2471 FAX:052-201-2476
今回も最後までお読み頂き、誠に有難う御座いました。
