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2023.10.19
コラム

自動車業界における産業廃棄物削減への取り組み -リサイクル材料-

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

株式会社中川商会 営業第1グループは自動車内装業界において、お客様の産業廃棄物削減に向けて積極的に取り組んでいます。
自動車業界を取り巻く環境として、最も大きな要因にSDGsやカーボンニュートラルに関する取り組みの急速な浸透が挙げられ、各企業において環境に配慮したモノづくりが非常に活発化しています。
また中国をはじめとする諸外国の廃プラスチック類輸入禁止措置に伴い、産業廃棄物処理費の高騰が発生し、各企業で大きな課題となっています。

今回は「産業廃棄物を削減したい!」「リサイクル材料を活用したい」という皆様に向けて
これまで産業廃棄物だった製品端材を貴重な資源に生まれ変わらせている中川商会の取り組みを中心に、環境に配慮したモノづくりをご紹介していきます。

目次
・自動車業界の産業廃棄物発生量
・内装業界における従来のリサイクル
・内装業界で発生する産業廃棄物
・我が社の取り組み -製品端材/リサイクル材の取扱い-

【自動車業界の産業廃棄物発生量】

産業廃棄物という単語は聞きなれたワードではありますが、実際にどれくらいの産業廃棄物が発生しているのかは御存知でしょうか。
環境省が公表している「産業廃棄物の排出・処理状況等(令和2年度実績)」によると 2020年度における全国の産業廃棄物総排出量約3億7,400万トンとされています。
その内、自動車業界が属する輸送用機械器具製造業(自動車,船舶,航空機,鉄道車両等)の排出量は約208万トンです。
さらに細かく見ていくと、JAPIA(日本自動車部品工業会)によると自動車部品業界において発生する副産物(産業廃棄物・有価発生物)は2020年度で約102万トンとされています。※循環型社会形成自主行動計画2021年度フォローアップ調査結果(2020年度実績)より引用
数字が大きすぎて、あまり想像できない量ではありますが、とにかく非常にたくさん産業廃棄物が発生しているということになります。2020年はコロナ禍で自動車の生産台数が減少していた年なので、他の年に比べて若干数字は小さいにも関わらず上記の量が発生しています。

【内装業界における従来のリサイクル】

産業廃棄物の発生量のみを上項では取り上げましたが、一方で自動車業界では再利用やサーマルリサイクルを含む再資源化も進んでいる業界なので、上記発生量が全て最終処分(埋め立てや海洋投棄)されているわけではありません。
特に内装業界では、以前よりリサイクル材料の活用が非常に進んでいます。
例えば反毛フェルトは衣類や糸くずなどの不要となった繊維製品のリサイクル品ですし、ポリエステル系不織布はペットボトルのリサイクル原料が使用されています。

一見、内装業界ではリサイクルが進んでおり、問題ないのではないかと感じるかもしれません。
しかし現実に内装業界に携わるお客様が直面している課題は別にあります。
以下では、その現実的な課題について触れていきます。

【内装業界が直面するリサイクル問題】

自動車内装業界に携わる皆様は以下のような課題に悩まされているのではないでしょうか。

・複合材料のリサイクル
・リサイクル材料の高騰
・産業廃棄物処理費(産廃費)の高騰
・自動車メーカー様からのご要望と自社対応可能レベルのギャップ

実際にこれまで我が社もこれらの課題に対して、数多くのご相談をいただいてきました。
どういった内容なのか、それぞれ解説していきます。

『複合材料のリサイクル』

反毛フェルトや不織布などで製品を作っているが、それら単体で製品化されるというよりも複数の素材を組み合わせた部品を生産されているケースの方が多いです。
例えばオレフィンやPVC(塩ビ)シートに反毛フェルトを貼り合わせている部品があったとして、成型後のトリム端材の処理に困っていらっしゃいませんでしょうか。
単一素材であれば有価で買い取ってもらえたり、自社内で再利用できるが、複合素材となると産廃に出さざるを得ない状況になっていませんでしょうか。

『リサイクル材料の高騰』

本コラムの主旨の一つでもありますが、自動車部品のリサイクル材料使用率を上げる取り組みが進む中で、リサイクル材料の需要が高まり、コストが年々増加傾向にあります。
またコスト高だけならまだしも、そもそも入手すらできないというお困りごとを数多くお寄せいただいています。

『産業廃棄物処理費(産廃費)の高騰』

冒頭でも記述した通り、諸外国において廃プラスチック類輸入禁止措置やエネルギー費増大、人手不足などの理由により産廃処理費が数年前に比べ、驚くほど高騰しています。
産廃費による収益の圧迫は無視できない状況が続いています。

『自動車メーカー様からのご要望と自社対応可能レベルのギャップ』

先程も触れたように、自動車部品はリサイクル材料や天然由来材料の使用を推進されている一方で、どのようにモノづくりをするべきなのかお困りではないでしょうか。素材の調達から設計・開発、また生産技術において知見の積み増しが急務とされていないでしょうか。

以上の課題に対して、中川商会としてどのようにご協力できるのかを最後に取り上げます。

【我が社の取り組み】

これまで取り上げてきた課題に対して、我が社としてご提案できることは数多くありますが今回は以下2点についてご紹介します。

・お客様とお客様の橋渡し
・異業界での材料調達

いずれも我が社にしかできない唯一無二の機能だと自負しています。
それぞれ詳しくご紹介します。

『お客様とお客様の橋渡し』

我が社は自動車内装業界に長年携わって参りました。
名古屋に所在しているため、愛知エリアは勿論ですが東北、関東、広島岡山、九州まで幅広くお客様とお取引させていただいています。
様々なお客様と日々お話をする上で、A社様では産廃物となる物がB社様では貴重な材料となるケースによく出会います。当然その逆もまた然りで、B社様の産廃物がA社様で重要な素材となることもあります。
内装業界は各社様が近いようでいて、なかなかお互いの活動内容が分からないということは非常に多くあります。
そのような時に我が社が仲介役としてサポートさせていただいています。
上記の例では本来産廃費を支払って処分していたA社様の産廃物を有価で買い取り、B社様に通常のリサイクル材料よりも安価でご提供する。そうすることで各社様双方にとってメリットのあるご提案をしています。
各社様が得意とする技術を把握し、また各社様のお困りごとをタイムリーにキャッチする弊社ならではの活動の一例です。

『異業界での材料調達』

営業第1グループは自動車内装分野ですが、我が社は他にも食品業界製紙業界、建材や製薬などにも携わっています。
例えば食品業界では食品容器として質の良いヴァージン樹脂を使用しており、発生端材はリサイクルに適しているにも関わらず、衛生面の観点から自社再利用ができないという問題がありました。
そこで我が社の食品グループと我々自動車グループが協業し、食品メーカー様で発生した樹脂端材を、自動車部品メーカー様にご紹介するというご提案が生まれました。
このように異業界・異業種で広く活動する我が社ならではのご提案が可能です。

以上が簡単ですが我が社の取り組みの一例となります。
補足ですが端材や産廃物といっても、各社様のノウハウ・技術の結晶ということも理解しており、ご提案の前に各社様へ十分に確認を取った上で進めていき、情報の取扱いは最優先でケアしています

上記以外にもリサイクル材料や天然素材の取扱い、リサイクル部品成型に必要な補強材/添加剤、粉砕機や破砕機などの必要設備もご提案可能です。
詳しくは別コラムでご紹介いたします。

産業廃棄物の処理でお困りの場合や、リサイクル材料の調達を検討される際は是非お声がけください
本内容にご興味を持っていただけた場合や、ご不明点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせの際は弊社HP「お問い合わせフォーム」または下記連絡先までご連絡お待ちしております。

お問い合わせ先:営業第1グループ  担当:森
TEL:052-201-2471
FAX:052-201-2476
mail:r-mori@nakagawashokai.co.jp

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。